BuBu BLEND STORY
BuBuのブレンド物語
― 森をケースに宿すという約束 ―
BuBuのマットづくりは、最初から「ブレンド」という答えにたどりついていたわけではありません。
はじめは、朽木を砕き、発酵させ、「よく育つ」と言われている方法を一つひとつ試していくところからのスタートでした。
同じ原料、同じ発酵方法で作ったマットなのに、ある年は幼虫がぐんぐん育つのに、別の年は思うような結果が出ない。
飼育してくださったお客様からご相談をいただくたびに、「いったい何が足りないのだろう」という問いが、心の中にずっと残り続けました。
森は、均一ではありません。
森の土から学んだこと
その答えのヒントになったのが、「森の土」でした。
山に入り、朽木のまわりの土をそっと手ですくってみると、ほんの指先ほどの範囲の中に、乾いた部分、しっとりした部分、少し冷たい部分、ふかふかした部分が、当たり前のように同居しています。
森の中には、乾き・湿り・空気・栄養が自然に重なり合っています。
「森の縮図」とは、
朽木を細かくして詰めた土ではなく、
違いやゆらぎまで含めて再現すること。
幼虫が安心できる環境
幼虫にとって大切なのは、ただ「栄養があるかどうか」だけではありません。
暗くて、落ち着いていて、乾きすぎず、ぬれすぎず、体を少し動かせば呼吸のしやすい場所や、ひんやりした場所に移動できること。
そんな小さな自由のある環境こそが、幼虫が安心して過ごせる場所なのではないか――そう考えるようになりました。
少し粗い木片がつくる空気のポケットは、息苦しさを感じたときに、ふっと呼吸が楽になる場所。
しっとりした微粒子のゾーンは、乾きを感じたときに体をうずめて安心できるベッドのような場所。
発酵の進んだマットは、おなかがすいたときにすぐ食べられるごはん。まだ形が残る木片は、あとからじわじわ効いてくる貯金のような栄養源です。
粒の違いがあることで、幼虫が自分に合う場所を選びやすくなります。
木と微生物と水の呼吸
その裏側では、目に見えない微生物たちが、静かに、そして絶えず働いています。
木のかけらにふれた水が菌たちのあいだを流れ、発酵の熱と外から入ってくる空気が、まるで“呼吸”のようにマット全体をめぐっていく――。
BuBuが大切にしているのは、木と微生物と水のあいだに生まれる、この「呼吸の調和」です。
だからこそ、単一のマットではなく、発酵の浅いもの・深いもの、粗い粒・細かい粒を組み合わせながら、“呼吸のしやすい土”を丁寧に設計していきます。
木・微生物・水・空気が静かに循環しながら、マットの呼吸が生まれていきます。
土づくりではなく、
小さな森づくり。
28年以上の積み重ね
BuBuのブレンドは、数字だけで割り出した「レシピ」ではありません。
森の観察から始まり、微生物の働き、幼虫たちの反応、そして使ってくださる方々の声に耳を傾けながら積み重ねてきた、“時間の重なりそのもの”です。
経験と観察を重ねながら、BuBuのブレンドは少しずつ磨かれてきました。
森から学び続けるマットづくり
森の縮図とは、ただの土づくりではなく、「ケースの中に、小さな森の呼吸と幼虫の安心を宿すこと」。
その約束を守り続けるために、BuBuはこれからも、謙虚に、そして丁寧にブレンドに向きあっていきます。
その一連の流れを支える“見えない土台”として、BuBuのブレンドマットは、これからも森から学び続けたいと考えています。